マウスピース矯正「インビザライン」は、目立たず快適に歯並びを整えられることで人気の治療法です。
この記事に辿り着いたあなたも「人目を気にせず歯並びをきれいにできたら……」と心を動かされ、今まで踏み出せなかった治療を前向きに検討しているのではないでしょうか?
しかし、ネット検索をすると「インビザライン 失敗」「後悔した」といったネガティブなワードも見かけることがあり、踏み出したくても躊躇してしまうこともあることでしょう。
本記事では、インビザラインの成功率や失敗の具体例、失敗を避けるためのポイントまで、専門的にわかりやすく解説します。 不安を無くし、安心して治療を始められるキッカケとなれば幸いです。
インビザラインの治療の成功率と失敗する確率
インビザライン単独の成功率は?
アメリカ合衆国の査読付き月刊歯学雑誌「AJO-DO」によるとインビザライン単独での成功率は約50%。
インビザラインの装置は大幅に改善をしており、幅広い歯並びに対応することが可能になってきてはいるものの、一部の難症例には対応が難しいことが分かります。
6.そのため、50% の精度という実際の数字は、インビザライン装置が改善しているものの、特定の種類の歯の動きにはまだ苦労しているという確認よりも重要ではないかもしれません。
(引用元: AJO-DO Rossini G, et al. (2020)「Has Invisalign improved? A prospective follow-up study on the efficacy of tooth movement with Invisalign」(2025.7.25))
インビザラインと固定式矯正装置の併用による成功率
一部の患者さんでは、ワイヤー矯正とインビザラインを併用する「ハイブリッド治療」が行われます。
この方法では治療の自由度が高まり、成功率が向上することもあります。
強力に歯を移動させる矯正力を持つワイヤー矯正と目立ちにくいマウスピース矯正、それぞれの長所を組み合わせることで治療期間の短縮も期待でき、効率的、かつ幅広い症例に対応することが可能となります。
そもそも成功の定義
矯正治療における「成功」は単に見た目の歯並びが整うだけでなく、以下の状態を満たしていることが理想です。
- 嚙み合わせが適切で機能している
- 長期的な安定性がある
- 虫歯や歯周病を引き起こしていない
- 顔貌との調和がとれている
インビザライン治療「失敗」で起こりうる具体的な症状
虫歯・歯周病になった
インビザラインは取り外し式ですが、装着中は唾液の自浄作用が低下しやすいため、虫歯や歯周病のリスクが上がります。
正しいブラッシングとフロス、こまめな洗浄が必要です。
噛み合わせが悪くなった(オープンバイトなど)
オープンバイト(前歯がかみ合わない状態)などの咬合異常が発生する場合もあります。
これは咬合設計のミスや、アライナーの装着状況の不備が原因になることがあります。
歯肉退縮(歯茎が下がる)が起こった
歯を動かす際の負荷や歯周病が原因で、歯茎が後退し、歯が長く見えることがあります。
治療後に後戻りしてしまう
リテーナー(保定装置)をサボると、歯は元の位置に戻ろうとします。
後戻りを防ぐには、治療後も継続的な保定が必須です。
歯根が露出してしまった
稀に、歯根吸収と呼ばれる現象が起き、歯の根が短くなることがあります。
これは強い力で歯を動かしすぎた場合に起こることがあります。
理想の歯並びにならない
仕上がりに納得がいかないケースは、治療前のシミュレーション設計の甘さや医師の経験不足によることが多いです。
正中線がずれた
上の前歯と下の前歯の中心線(正中線)が合っていないと見た目に違和感が出ることがあります。
歯を削りすぎて治療が伸びた
スペースを作るためのIPR(歯の側面を少し削る処置)を過剰に行うと、治療が長引いたり仕上がりに影響します。
なぜインビザラインで失敗が起こるのか?
歯科医師側の技術不足や経験不足による失敗
インビザラインはソフトウェアで治療計画を作成しますが、歯の動かし方の判断は人間の技術に依存します。
そのため、症例や経験が少ない歯科医院では、誤った治療設計がされてしまう可能性があります。
患者側の理解不足や協力不足による失敗
1日20時間以上の装着が基本ですが、装着時間が短いと計画通りに歯が動きません。
また、通院を怠ると治療が中断することも。
インビザラインの適応症例の見極めの重要性
すべての歯並びにインビザラインが適しているわけではありません。
適応外のケースで無理に進めると、失敗につながることがあります。
インビザラインの治療を成功させるための秘訣5選
実績・経験豊富な歯科医師が在籍しているか確認
公式サイトでインビザライン専門医院や、レッドダイヤモンドプロバイダー認定などの実績を確認しましょう。
インビザラインを成功させるうえで最も重要なのは、「どの歯科医院で治療するか」です。
単にインビザラインを取り扱っているだけではなく、治療実績が豊富で、年間症例数が多い医院を選ぶことが大切です。目安としては、レッドダイヤモンドやブラックダイヤモンドなど、公式のプロバイダーランクを取得している医院が信頼できます。
また、医院選びでは以下のポイントも確認しましょう。
- 3D光学スキャナー(iTeroなど)の導入:より精密な歯型データが取得でき、治療精度が向上します。
- 治療後の保証制度の有無:万が一の後戻りや再調整にも対応できる医院は安心です。
- カウンセリングの丁寧さ:治療内容・費用・リスクについて時間をかけて説明してくれる医院は信頼性が高いです。
- 症例写真や口コミの公開:治療前後の写真を提示してくれる医院は、実績に自信がある証拠です。
インビザライン最高峰「レッドダイヤモンド」とは?
4年連続レッドダイヤモンド認定医を受賞しているルーチェマウスピース矯正歯科について
詳しくはコチラ
決められた装着方法・時間を守る
1日20〜22時間以上の装着を守ることが成功への最短ルートです。
食事や歯磨きの時間を除いて、ほぼ常時つけておく必要があります。装着時間や交換タイミングを守れないと、歯が計画通りに動かず、治療が長引いたり失敗に繋がるリスクが高まります。
装着を習慣化するための工夫として、次のような方法があります。
- スマホアプリ(例:My Invisalign)で装着時間を記録し、毎日の装着状況を可視化する。
- 食後すぐに歯磨きと再装着をルーティン化し、外したまま忘れてしまうのを防ぐ。
- 交換日をカレンダーやアラームで管理することで、決められたスケジュールを確実に守る。
- 外出時はケースと歯ブラシセットを常備しておき、いつでも再装着できるようにしておく。
これらの工夫で、継続的な装着が無理なく習慣になります。
口腔ケアを徹底する
アライナーの中は細菌が繁殖しやすいため、毎日の歯磨き・フロス・洗浄が欠かせません。
【効果的なセルフケアのポイント】
- 歯ブラシはヘッドが小さく毛が柔らかめのものを選び、歯と歯茎の境目を丁寧に磨きましょう。
- 歯間ブラシやデンタルフロスを併用し、歯と歯の間のプラークを確実に除去することが重要です。
- マウスウォッシュはノンアルコールタイプで殺菌力が高いものを選択し、口腔内全体の清潔を保ちます。
- アライナー専用洗浄剤(市販の泡タイプやタブレット)を使用して、マウスピース自体も毎日ケアしましょう。
- さらに、就寝前は必ず丁寧にケアすることが、口腔内の健康を保ち、トラブルの予防につながります。
定期的に歯科医院に通院する
微調整や再スキャンが必要な場合もあるため、スケジュール通りの通院が重要です。
治療終了後、リテーナー(保定装置)を装着する
後戻りを防ぐために、リテーナーの装着と管理を習慣にしましょう。
まとめ
インビザラインで理想の笑顔を手に入れるために
インビザラインは非常に優れた矯正治療ですが、誰が・どう治療を行うかで結果は大きく異なります。
「失敗したくない」「後悔したくない」とお考えの方は、症例経験が豊富な歯科医院でカウンセリングを受けることが成功の鍵です。
当院は、インビザライン認定医が在籍するマウスピース矯正専門のクリニックです。
年間1,000件以上の多くの症例を担当してきました。
4年連続でレッドダイヤモンドプロバイダーに認定された実績と、精密なiTeroスキャンによる正確なシミュレーション設計を活かし、一人ひとりに最適な治療をご提案しています。
少しでも、インビザラインに興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。
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投稿・監修者プロフィール
- このブログでは、患者様や一般の方々が歯科医療に関する理解を深め、健康な歯と口腔を保つための情報を提供しています。新しい治療法や予防のためのケア方法、口腔衛生に関するヒントなど、幅広いトピックにわたって記事を更新いたします。