歯並びを手軽に治すことができるマウスピース矯正には、さまざまな種類があります。
もっとも有名なのは「インビザライン」で、マウスピース矯正の代名詞にもなっています。おそらく、マウスピース矯正で歯並びを治す予定の方は、インビザラインを第一に検討しているかと思います。
そんな中で「オーマイティース」というマウスピース矯正も口コミをよく目にするようになりました。ある時期から突然、ネット上の口コミや評判などが増えてきたマウスピース矯正なので、オーマイティースが気になっている方も多いことでしょう。
ここではそんなオーマイティースの口コミを徹底解剖しつつ、その他のマウスピース矯正と比較していきたいと思います。
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オーマイティースとは?
冒頭でも述べた通り、オーマイティースはマウスピース矯正の一種です。透明な樹脂製のマウスピースを使う点は、その他のシステムと変わりありません。
そのためワイヤー矯正と比較すると、装置が目立ちにくい、食事や歯磨きを普段通りに行える、歯の移動に伴う痛みが少ない、通院頻度が低いなどのメリットが得られます。また、オーマイティースには次に挙げるような特徴があることから、ネット上でも口コミが増えているようです。
◎オーマイティースの特徴
【特徴1】定期的に通院する必要がない
オーマイティースの口コミが増えたり、評判をよく耳にするようになったりした最大の理由は、定期的な通院が不要な点です。ワイヤー矯正はもちろんのこと、一般的なマウスピース矯正も定期的な通院が必須となっていますが、オーマイティースの場合はそれが不要なのです。
はじめにカウンセリングや検査、マウスピースの作製などでクリニックに足を運ぶ必要がありますが、その後の診療はLINEを通して行われます。
矯正の進捗は自分で口の中を撮影して、LINEで送信します。その画像を見て、担当の歯科医師や歯科衛生士などがアドバイスを行っていくのです。一見すると次世代の矯正治療という印象を受けるため、ネット上で口コミ・評判が増えるのも頷けます。
【特徴2】最短1日で矯正を始められる
矯正治療は、スタートするまでにもそれなりの期間を要します。その間に矯正に対する不安が強くなって「やっぱりやめよう」と断念する方も少なくありません。
その点オーマイティースは最短でカウンセリングを受けたその日に矯正を始められるので、モチベーションを高く維持しやすいだけでなく、治療期間も比較的短くできます。
これもオーマイティースの口コミが多くなっている理由のひとつでしょう。
料金プランと費用相場
オーマイティースの料金プランは、2つに分けられます。それは「Basic(ベーシック)」と「Pro(プロ)」の2つです。ベーシックは9割の患者さんが利用しているプランで、費用は33万円です。
プロはベーシックよりも広範囲の治療が必要な症例が対象となるプランで、費用は66万円です。ベーシックは部分矯正、プロは全体矯正にあたります。
一般的な矯正治療の部分矯正と全体矯正と比較した場合、オーマイティースの料金は全国的な費用相場と大きな差は見られません。ただ、プランが2つのみでわかりやすく、分割払いにも対応していることから、オーマイティースのネット上の口コミや評判は増えやすくなっているのでしょう。
オーマイティースの口コミ・評判は?
ネット上には、オーマイティースの良い口コミと悪い口コミとがあります。それぞれどんなものがあるか見てみましょう。
◎オーマイティースの良い口コミ
【口コミ1】手間をかけずに歯並びを治せた
歯科医院に通院する必要がなく、治療の経過もLINEで伝えることができるため、オーマイティースは手間がかからず楽だったという口コミが多く見られます。
【口コミ2】LINEのサポートが良かった
オーマイティースでは、24時間利用できるLINEサポートがあり、不安や疑問に思うことが生じた際にはすぐに相談できます。も
ちろん、歯科医師が必ずアドバイスをくれるわけではなく、ケースによっては歯科衛生士やオーマイティースの経験者が回答することもありますが、それでも患者さんにとってはこの点が大きなメリットに感じられているようです。
◎オーマイティースの悪い口コミ
【口コミ1】歯並びがほとんど変わらなかった
オーマイティースのベーシックは、軽度の歯並びが対象となることから、3ヵ月程度の矯正を行っても大きな変化が見られない場合も珍しくないようです。
【口コミ2】治療期間が延びた
オーマイティースの悪い口コミで意外に多いのが「治療期間が延びた」というものです。予定通りに歯が動かず、治療期間が数週間延長されることは珍しくないようです。
オーマイティースと他社マウスピース矯正徹底比較!
次に、オーマイティースと他社のマウスピース矯正を比較してみましょう。ここでは日本のみならず、世界でもトップシェアを誇るインビザラインとオーマイティースを比較します。
矯正計画・治療期間
◎治療計画の違い
どちらもデジタルスキャンに対応しており、治療計画をコンピューター上で立案できる矯正システムです。
インビザラインの「クリンチェック」の方がより細かい調整が可能といえます。
その分、歯科医師に求められる知識や技術も高くなりますが、インビザラインなら仕上がりの良さまで追求することができます。
◎治療期間の違い
インビザラインもオーマイティースと同様、部分矯正と全体矯正の療法に対応しています。
ただ、インビザラインの場合は使用できるマウスピースの枚数に応じたプランを用意しており、より幅広い症例に対応できるようになっています。
そのため治療期間もケースによって変わります。最短3ヵ月で終わるケースもあれば、1~2年かるケースもあります。これは単に治療期間が長くなるというのではなく、患者さんそれぞれの歯並びに応じた最善といえる治療を提供できることを意味しています。
料金プラン
上述したように、オーマイティースの料金はベーシックとプロの2つのみです。
一方、インビザラインには「インビザラインエクスプレス」「インビザラインライト」「インビザラインGo」「インビザラインモデレート」「インビザラインコンプリヘンシブ」「インビザラインファースト」など、多様なプランが用意されています。
料金はプランによって異なり、30万円から80万円程度の幅があります。それぞれのケースに合ったプランを選べるため、インビザラインが割高に感じるようなことはないようです。
症例数・実績
症例数や実績に関しては、オーマイティースよりもインビザラインが圧倒的に多くなっています。インビザラインは世界100ヶ国以上で提供されているマウスピース矯正で、累計1600万人を超える人が利用しています。
日本でのインビザライン矯正がスタートしたのが2006年なので、もうすぐ20年が経過します。数年前にリリースされたオーマイティースと比較すると、症例数・実績に明確な違いがあることがわかります。
オーマイティースで、「歯並びがきちんと治らなかった」とか「治療期間が延長した」という口コミが多いのは、この点に由来しているといっても間違いではないでしょう。
矯正治療は、医療の一環なので、過去の症例数や実績が多いほど、精度も高くなるものです。
オーマイティースは治療プランが2つしか用意されていない点もオーマイティースの欠点ともいえます。なぜなら患者さんの歯並びはひとつとして同じものはなく、治し方もそれぞれで大きく異なります。
その点インビザラインには、多様なプランが用意されており、幅広い症例に対応できます。
さらに注意が必要なのがオーマイティースの「通院が不要」である点です。
オーマイティースの良い口コミでは、通院する必要がないから楽に矯正できるというものがありますが、一般的な観点からすると、歯列矯正で歯科医師による定期的な診察を対面で行わない方法は、極めて危険であると言わざるを得ません。それはマウスピース矯正も例外ではないのです。
もちろん、オーマイティースでは歯並びの画像を定期的にLINEで送るシステムにはなっていますが、スマホで撮影した二次元的な画像では得られる情報も限られます。
実際、LINE上の経過観察だけでマウスピース矯正を行っているシステムは皆無に等しいのです。その点も理解した上で、オーマイティースを検討することが重要といえます。
まとめ
今回は、ネット上でも怪しいと評判のオーマイティースについて解説しました。オーマイティースは、数あるマウスピース矯正の中でも画期的な治療システムであることに間違いはなく、その点が注目を集めて口コミが増えているのでしょう。
けれども、本文でも述べたようにオーマイティースは定期的な通院を行わないため、治療の正確性や安全性に疑問が残ります。
現にオーマイティースで歯並びが治らなかったという口コミも少ないため、マウスピース矯正できちんと治療したいという方には、実績が豊富で幅広い治療プランが用意されているインビザラインが推奨されます。
そんなインビザラインによるマウスピース矯正に関心のある方は、いつでもお気軽に表参道のルーチェマウスピース矯正歯科までご相談ください。当院なら歯学博士によるマウスピース矯正が受けられます。
投稿・監修者プロフィール
- このブログでは、患者様や一般の方々が歯科医療に関する理解を深め、健康な歯と口腔を保つための情報を提供しています。新しい治療法や予防のためのケア方法、口腔衛生に関するヒントなど、幅広いトピックにわたって記事を更新いたします。